化学物質等安全データシート(MSDS)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1:MSDSは、健康に対する有害性を有する化学物質等が対象とされており、爆発性等の危険性を有する物質は対象とされていない。
2:MSDSの対象となる化学物質等を容器に入れて譲渡し、又は提供する場合、MSDSを交付すれば、容器には名称のみを表示すればよい。
3:MSDSは、すべての作業環境で生じる状況を網羅する情報として提供されるものではないが、職場における化学物質管理のための重要な情報の一つである。
4:MSDSに記載する「人体に及ぼす作用」としての化学物質の有害性は、「急性毒性」、「慢性毒性」及び「発がん性」に限られている。
5:MSDSは、化学物質に関する重要な情報が記載されている文書なので、厳重に保管し、閲覧できる者を限定する。
答:3
1:誤り。MSDSは、健康に対する有害性を有する化学物質だけでなく、爆発性等の危険性のある化学物質も対象とされている。
2:誤り。MSDSの対象となる化学物質等を容器に入れて譲渡し、又は提供する場合、MSDSを交付しても、容器には以下の事項を表示しなければならない。
・名称
・成分
・人体に及ぼす作用
・貯蔵又は取扱い上の注意
・表示をする者の氏名(法人にあっては、その名称)、住所及び電話番号
・注意喚起語
・安定性及び反応性
・当該物を取り扱う労働者に注意を喚起するための標章で厚生労働大臣が定めるもの
3:正しい。MSDSは、すべての作業環境で生じる状況を網羅する情報として提供されるものではないが、職場における化学物質管理のための重要な情報の一つである。
4:誤り。MSDSに記載する「人体に及ぼす作用」としての化学物質の有害性の範囲には、急性毒性、皮膚腐食性・刺激性、発がん性、生殖毒性などが含まれる。
5:誤り。MSDSは、化学物質に関する重要な情報が記載されている文書なので、労働災害等の災害・事故を未然に防止するために労働者に周知すべきものである。