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ボイラーの取扱い(A11~A20)

H24後期-A-問11

蒸発量が1日6tの炉筒煙管ボイラーで、ボイラー水の塩化物イオンの濃度を405mg/Lに保持するとき、必要な連続ブロー量の近似値は、次のうちどれか。
ただし、給水の塩化物イオン濃度は15mg/Lとする。

1:8.0kg/h

2:8.8kg/h

3:9.6kg/h

4:10.4kg/h

5:11.2kg/h

解答と解説

H24後期-A-問12

ボイラーの腐食・劣化・損傷に関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:アルカリ腐食は、熱負荷の高い管壁に近い部分などで水中の水酸化ナトリウム濃度が高くなりすぎたときに生じる。

2:ピッチングは、米粒から豆粒大の点状の腐食で、主として水に溶存する酸素の作用により生じる。

3:グルービングは、細長く連続した溝状の腐食で、曲げ応力や溶接による応力が大きく作用する箇所に生じる。

4:圧かいは、円筒又は球体の部分が外側からの圧力に耐えきれずに急激に押しつぶされて裂ける現象で、火炎に触れる胴の底部などに生じる。

5:鋳鉄製ボイラーのセクションに割れが生じる原因は、無理な締付け、不均一な加熱、急熱急冷による不同膨張などである。

解答と解説

H24後期-A-問13

ボイラーの起動、圧力上昇時の取扱いに関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:常温の水からたき始めるときの圧力上昇は、初め遅く、次第に速くなるようにして、ボイラー本体各部の温度上昇が平均するようにする。

2:空気予熱器に漏れ等を生じさせないため、燃焼初期はできる限り低燃焼とし、低燃焼中は空気予熱器の出口ガス温度を監視して、空気予熱器内での異常燃焼を防ぐ。

3:水循環装置のあるエコノマイザでは、燃焼ガスを通す前に、エコノマイザ出口から給水タンクへの循環ラインを開放し、内部の水を循環させる。

4:ボイラー水が熱せられると水位が下降して警報を発するので、給水し常用水位に戻す。

5:閉止している主蒸気弁を開き、送気を始めるときは、ウォータハンマを起こさないように主蒸気管を少しずつ暖め、ドレンを切りながら徐々に送気量を増やす。

解答と解説

H24後期-A-問14

キャリオーバに関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:プライミングは、ボイラーの水位が低いと生じやすい。

2:シリカは、蒸気圧力が高いほど、また、ボイラー水中のシリカ濃度が高いほど、飽和蒸気に溶解しやすい。

3:プライミングやホーミングが急激に生じると、水位が上がったものと水位制御装置が認識し、低水位事故を起こすおそれがある。

4:キャリオーバが生じ、過熱器にボイラー水が入ると、蒸気温度が低下したり、過熱器管が焼損することがある。

5:キャリオーバが生じたときは、燃焼量を減じる。

解答と解説

H24後期-A-問15

圧力計又は水面計の取扱いに関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:運転開始時の水面計の機能試験は、残圧がある場合は点火直前に行い、残圧がない場合は圧力が上がり始めたときに行う。

2:水面計を取り付ける水柱管の水側連絡管は、ボイラー本体から水柱管に向かって下がり勾配となる配こう管を避ける。

3:水面計のコックを閉じるときは、ハンドルが管軸と直角方向になるようにする。

4:圧力計の位置がボイラー本体から離れていて長い連絡管を使用する場合は、連絡管の途中に止め弁を設け、止め弁を全開して、施錠するか弁のハンドルを取り外しておく。

5:圧力計は、原則として、毎年1回、圧力計試験機による試験を行うか、試験専用の圧力計を用いて比較試験を行う。

解答と解説

H24後期-A-問16

安全弁又は逃がし弁の調整に関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:最高使用圧力の異なるボイラーが連絡している場合、安全弁の調整は、最高使用圧力の最も低いボイラーを基準に行う。

2:安全弁の吹出し圧力が設定圧力より低い場合は、一旦ボイラーの圧力を設定圧力の80%程度まで下げ、調整ボルトを締めて吹出し圧力を上昇させる。

3:過熱器の安全弁は、過熱器への蒸気の流れが急増することによる焼損を防ぐため、ボイラー本体の安全弁より後に作動するように調整する。

4:エコノマイザの安全弁(逃がし弁)は、必要がある場合に出口に取り付け、ボイラー本体の安全弁より高い圧力で作動するように調整する。

5:安全弁の手動試験は、最高使用圧力の75%以上の圧力で行う。

解答と解説

H24後期-A-問17

間欠ブロー(吹出し)に関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:運転中に水冷壁のブローを行うと、水循環を乱して水管を過熱させることがある。

2:炉筒煙管ボイラーの底部からブローを行う場合は、ボイラーを運転する前や負荷が軽いときに行う。

3:ブロー弁又はブローコックを操作する者が水面計の水位を直接見ることができない場合には、水面計の監視者と共同で合図しながらブローを行う。

4:直列に設けられている2個のブロー弁やブローコックを開くときは、ボイラーから遠い方のブロー弁やブローコックを先に操作する。

5:鋳鉄製暖房用蒸気ボイラーでは、復水のほとんどを回収し再び給水するので、スラッジの生成は極めて少なく、ブローを行う必要がない。

解答と解説

H24後期-A-問18

水位制御器の点検・整備に関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:熱膨張管式水位調整装置の熱膨張管の水側は、1日に1回以上ドレン弁を開いてブローする。

2:電極式水位検出器では、検出筒内の水のブローを1日に1回以上行い、水の純度を高く維持して電気伝導率の上昇を防ぐ。

3:電極式水位検出器の検出筒の分解・掃除の際には、電極棒を細か目のサンドペーパーで磨き、電流を通しやすくする。

4:フロート式水位検出器のベローズの破損の有無は、ベローズの内部の鉄さびの発生、水分の付着などによっても判断できる。

5:フロート式水位検出器のマイクロスイッチ端子間の電気抵抗は、スイッチ閉のときは抵抗がゼロで、開のときは無限大であることをテスターでチェックする。

解答と解説

H24後期-A-問19

ボイラー休止中の保存法に関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:乾燥保存法では、ボイラー内に蒸気や水が浸入しないよう、蒸気管及び給水管のフランジ継手部に閉止板を挟むなどにより確実に外部との連絡を絶つ。

2:乾燥保存法では、吸湿剤として活性アルミナ、シリカゲルなどを容器に入れてボイラー内の数箇所に置き、ボイラーを密閉する。

3:短期満水保存法では、ボイラーの停止前にボイラー水の分析を行い、pH、りん酸イオン、ヒドラジンなどを標準値の上限近くに保持する。

4:短期満水保存法により10日間程度の期間保存するときは、スラッジなどを排出した後、薬液注入を併用しつつ安全低水面まで給水を行い、水位を保持する。

5:長期満水保存法で1か月以上の期間保存する場合、窒素によるシールを併用する方法をとると、過熱器やエコノマイザに対しても防食効果がある。

解答と解説

H24後期-A-問20

ボイラー水中の不純物に関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:スケールは、給水中の溶解性蒸発残留物が、ボイラー内で濃縮され飽和状態となって析出し、伝熱面に付着したものである。

2:スラッジは、ボイラー水に溶解しているナトリウムの炭酸水素塩が加熱され、分解することにより生じ、ドラムなどの伝熱面に固着したものである。

3:ボイラー水のブローが適切に行われないときは、スラッジが水循環の緩慢な箇所にたまり、腐食、過熱などの原因となる。

4:スケールやスラッジは、熱の伝達を妨げ、ボイラー効率を低下させる。

5:硫酸塩類やけい酸塩類のスケールは、熱分解しないで伝熱面に硬く付着して、除去しにくい。

解答と解説

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