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H21後期-A-問4

水管ボイラーにおける水の循環に関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:蒸気の熱伝達率は沸騰水と比べて、はるかに小さいので、運転中、水管内に発生蒸気が停滞すると管壁温度が著しく高くなる。

2:循環力を大きくするためには下降管を加熱せず、また、上下ドラムの高さの差を大きくする必要がある。

3:高圧ボイラーでは、熱負荷を増すと上昇管内の気水混合物の平均密度が増加し、循環力は低下するため、蒸発管出口での管壁温度の上昇をもたらす。

4:ボイラーの運転圧力が低いほど、蒸気の比体積が大きくなるため、循環比を大きく取り、水管内で蒸気が占める体積割合を抑える必要がある。

5:強制循環式水管ボイラーでは、循環ポンプによって、流路抵抗の大きい細い水管や水平の上昇管を有する場合も循環を行わせることができる。

答:3

1:正しい。蒸気の熱伝達率は沸騰水と比べて、はるかに小さいので、運転中、水管内に発生蒸気が停滞すると管壁温度が著しく高くなる。

2:正しい。循環力を大きくするためには下降管を加熱せず、また、上下ドラムの高さの差を大きくする必要がある。

3:誤り。水管ボイラーでは、熱負荷を増すと蒸発管内の蒸気割合が増加し、上昇管内の気水混合物の平均密度は小さくなり、循環力は増すが、循環量の増加に伴って、流動抵抗の増大が著しくなり、熱負荷の増加の割合にはボイラー水の循環量が増加しないので、蒸発管出口での蒸気割合が大きくなり、管壁温度の上昇をもたらす。

4:正しい。ボイラーの運転圧力が低いほど、蒸気の比体積が大きくなるため、循環比を大きく取り、水管内で蒸気が占める体積割合を抑える必要がある。

5:正しい。強制循環式水管ボイラーでは、循環ポンプによって、流路抵抗の大きい細い水管や水平の上昇管を有する場合も循環を行わせることができる。

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