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ボイラーの構造(A1~A10)

H21後期-A-問1

熱及び蒸気に関し、次のうち正しいものはどれか。

1:圧力1MPa、温度180℃の乾き飽和蒸気を加熱して、圧力1MPa、温度210℃の過熱蒸気にしたとき、この蒸気の過熱度は16.7%である。

2:圧力が0.1MPaのときより、0.2MPaのときのほうが水の単位質量あたりの蒸発熱は大きい。

3:換算蒸発量とは、常用圧力におけるボイラーの実際の蒸発量を最高使用圧力のときの蒸発量に換算したものである。

4:熱と仕事はともにエネルギーの形態で、本質的に同等であり、電気的仕事量1kWhは、熱量1MJに相当する。

5:仕事を熱に変えることは何らの制限なく容易に行えるが、その逆に熱を仕事に変えることには制限があって容易ではない。

解答と解説

H21後期-A-問2

炉筒煙管ボイラーに関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:他の丸ボイラーに比べ、構造が複雑で内部は狭く、掃除や検査が困難なため、十分に処理した水を供給しなければならない。

2:ウェットバック式は、後部煙室が胴の内部に設けられ、その周囲が水で囲まれている構造である。

3:戻り燃焼方式では、炉筒前部から後部へ流れた燃焼火炎が、後端の閉じられた炉筒後部で反転して前方に戻る燃焼火炎の流れを1パスと数える。

4:煙管には、熱伝達率を向上させるためにスパイラル管が用いられることが多い。

5:排熱を回収してボイラー効率を高めるために、燃焼ガスが煙管群を出たあとにエコノマイザや空気予熱器を設けているものがある。

解答と解説

H21後期-A-問3

水管ボイラーの構造、特徴に関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:中低圧ボイラーには、蒸気ドラムと水ドラム各1個の2胴形のもの、蒸気ドラム1個と水ドラム2個の3胴形のものがある。

2:炉壁に用いられる水冷壁管は、火炎からの強い放射熱を吸収し、高い蒸発率を示す放射伝熱面になる。

3:高温高圧ボイラーでは、本体伝熱面が水冷壁管だけからなり、接触伝熱面が全くないか、あるいはわずかしかない放射ボイラーになる。

4:高温高圧のボイラーでは、エコノマイザや過熱器が本体に比べ小さくなるため、全吸収熱量のうち蒸発部で吸収される熱量の割合が大きくなる。

5:パネル式水冷壁は、水管をひれ等を介して溶接により板状にまとめた構造で、完全な気密が得られるので、燃焼ガスをシールするケーシングや耐火材が不要となる。

解答と解説

H21後期-A-問4

水管ボイラーにおける水の循環に関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:蒸気の熱伝達率は沸騰水と比べて、はるかに小さいので、運転中、水管内に発生蒸気が停滞すると管壁温度が著しく高くなる。

2:循環力を大きくするためには下降管を加熱せず、また、上下ドラムの高さの差を大きくする必要がある。

3:高圧ボイラーでは、熱負荷を増すと上昇管内の気水混合物の平均密度が増加し、循環力は低下するため、蒸発管出口での管壁温度の上昇をもたらす。

4:ボイラーの運転圧力が低いほど、蒸気の比体積が大きくなるため、循環比を大きく取り、水管内で蒸気が占める体積割合を抑える必要がある。

5:強制循環式水管ボイラーでは、循環ポンプによって、流路抵抗の大きい細い水管や水平の上昇管を有する場合も循環を行わせることができる。

解答と解説

H21後期-A-問5

貫流ボイラーに関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:貫流ボイラーは、一連の長い管群で構成され、給水ポンプによって一端から押し込まれた水が順次、予熱、蒸発、過熱され、他端から過熱蒸気となって取り出される。

2:貫流ボイラーは、負荷変動により大きな圧力変動を生じやすいので、給水量や燃料供給量の応答の速い自動制御を必要とする。

3:貫流ボイラーは、水管を垂直以外にも水平、斜めに配置することができ、細い水管内で給水のほとんどが蒸発する。

4:超臨界圧貫流ボイラーでは、水の状態から加熱沸騰状態を経て連続的に蒸気の状態に変化し、高温、高圧の蒸気が供給される。

5:小形貫流ボイラーの循環方式は、単管式の場合は強制循環であり、多管式の場合は自然循環である。

解答と解説

H21後期-A-問6

炉筒の構造と強度に関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:炉筒は燃焼ガスによって加熱され、長手方向に膨張しようとするため、炉筒には圧縮応力が生じる。

2:炉筒の強度を増すため、波形炉筒を用いたり、平型炉筒の場合には外周に補強リングを溶接したりする。

3:平型炉筒では、熱応力を軽減するための伸縮継手の多くは各節の接合部に設けられ、溶接によって取り付けられる。

4:炉筒は胴に比べ外径が小さく、内側から蒸気の圧力を受けないので胴ほど真円度を必要としない。

5:鏡板にフランジを設け炉筒を突合せ溶接により取り付けることが一般的だが、一定条件のもとでは、フランジを設けないですみ肉溶接で取り付けることもある。

解答と解説

H21後期-A-問7

ボイラーの附属品及び附属装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:脱気器は、給水中の酸素など溶存気体を取り除くために、給水ポンプの吸込み側に設ける。

2:給水加熱器には、加熱蒸気と給水とが混合される混合式と加熱管を隔てて給水を加熱する熱交換式があり、後者が広く用いられている。

3:沸水防止管(アンチプライミングパイプ)は、多数の穴のあいたパイプで、上部から蒸気を取り入れて水滴を下部の穴から流すようにしたものである。

4:スクラバは、波板を重ねたものに蒸気を通し水滴を波板に衝突させて分離するもので、気水分離器の一種である。

5:変圧式スチームアキュムレータは、送気系統中に設けられ、余分の蒸気を過熱蒸気の状態で蓄えるものである。

解答と解説

H21後期-A-問8

圧力制御用機器に関し、次のうち誤っているものはどれか。

1:オンオフ式蒸気圧力調節器には、蒸気圧力によって伸縮するベローズがあり、これを押さえているバネの伸縮によりスイッチを開閉する。

2:蒸気圧力調節器は、ベローズに蒸気が侵入しないよう、水を満したサイホン管を用いてボイラーに取り付ける。

3:圧力制限器は、ボイラーの蒸気圧力、燃焼用空気圧力などが異常状態になった場合に、直ちに燃料の供給を遮断する。

4:比例式蒸気圧力調節器の比例帯は、ボイラーの特性、蒸気の使用状態などによって、その幅を調整するが、制御を安定化するためには、条件が許すかぎり、大きく設定する。

5:圧力調節器のオンオフ動作による制御において、動作すき間を大きくしすぎると、ハンチングしたり、リレーの寿命が短くなったりする。

解答と解説

H21後期-A-問9

下図は比例式蒸気圧力調節器の比例帯設定目盛板を示す。蒸気圧力が0.60MPaに設定され、比例帯設定指針が図の位置に設定されたとき、比例制御が行われる範囲は1~5のうちどれか。

1:0.10MPaから0.18MPa

2:0.10MPaから0.34MPa

3:0.60MPaから0.78MPa

4:0.60MPaから0.94MPa

5:0.70MPaから0.94MPa

解答と解説

H21後期-A-問10

蒸発量が毎時4t、燃料消費量が毎時300kgの炉筒煙管ボイラーで、ボイラー効率が90%である場合、燃料の重油の低発熱量の近似値は、次のうちどれか。
ただし、発生蒸気の比エンタルピは2780kJ/kg、給水の温度は24℃とする。

1:39.0MJ/kg

2:39.7MJ/kg

3:40.7MJ/kg

4:41.2MJ/kg

5:42.1MJ/kg

解答と解説

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